松徳BLOG

症例:尿膜管遺残症

尿膜管とは胎児期に老廃物を排出する為にあり、胎児の膀胱と母体を繋いでいる管です。 一般には出生時に退化し自然に閉鎖されるものであるが、稀に閉鎖されることなく尿膜管が残ることがあり、これを尿膜管遺残症と言います。尿膜管遺残には尿膜管開存、尿膜管洞、尿膜管嚢胞、尿膜管性膀胱憩室といった種類があります。

症状は無症状で経過することもありますが、尿膜管を通じて尿の漏出や臍周囲の炎症、腹痛を起こすことがあります。また閉塞した尿膜管が化膿や、膀胱内圧上昇などで再び開くこともあり、そこからの感染が悪化すると腹膜炎を起こすことがあります。

治療は尿膜管の摘出が基本となります。 感染や炎症が起こっている場合には、炎症を鎮静化させてから手術を行うので、まずは抗生剤の投与で経過を見ます。しかし尿膜管で化膿が起こり膿が溜まってしまっている場合には、皮膚を切開し膿を取り除いて、その後尿膜管の摘出を行います。