神経ブロック・緩和IVR

はじめに

こんな症状に困っていませんか?

・痛みに対して医療用麻薬(オピオイド)を使っているけど、副作用が強くてつらい

・安静時は痛くないけど、動くと痛みがでて動けない

・腹水を抜いても抜いてもすぐにたまってしまう

・足のむくみがつらい

・イレウス症状があり、経鼻胃管が入っているのがつらい

 

➡ もしかしたら神経ブロック・緩和IVRで解決できるかもしれません

神経ブロック

かつて神経ブロックは「薬で痛みが抑えられなくなったときの最終手段」と捉えられがちでした。しかし近年、その高い鎮痛効果や副作用の軽減効果が再評価され、治療の段階にかかわらず早期から考慮すべき重要な選択肢とされています。

 

当院がんセンターでは、痛みを抱える患者様に対して、治療の初期段階から神経ブロックを有効な選択肢として積極的に活用しています。痛みを我慢せず、自分らしい生活を続けていただくための専門的な緩和ケアを行っています。

 

神経ブロックとは

痛みを伝達する神経の近くに局所麻酔薬やエタノールなどを投与し、痛みの伝達を緩和・遮断する治療法です。

当院の特徴と安心の体制

・麻酔科専門医が担当:豊富な経験を持つ麻酔科専門医が、安全を最優先に治療を行います。

・正確で安全な施術:レントゲン透視や超音波(エコー)画像で体内を確認しながら、正確にアプローチします。

全身麻酔下での実施:処置時の痛みや不安を和らげるため、全身麻酔で行います。休んでいる間に終了するため、身体的・精神的な負担が大幅に軽減されます。

・短期間の入院治療:安心して経過を見ていただけるよう、数日間の短期間入院にて対応しております。

主な効果と対象となる疾患

期待できる3つの効果

 1. つらい痛みの素早い緩和
 2. お薬(医療用麻薬等)の減量
 3. お薬の副作用(眠気・吐き気・便秘など)の軽減

 

 

 

 

対象となる主な痛み

 胃・膵臓・肝臓など上腹部の痛みに対する「腹腔神経叢(ふくくうしんけいそう)ブロック」をはじめ、骨盤内や胸部、手足などの局所的な痛みに対しても各種神経ブロックを行っています。

よくある質問(Q&A)

Q. 痛み止め(医療用麻薬など)は完全にやめられますか?

A. 完全にゼロにできるかどうかは病状によります。
お薬の量を減らせる可能性が高い時に行います。薬の量が減ることで、眠気や便秘などの副作用が軽くなり、日中すっきり過ごせるようになるメリットがあります。

 

Q. どれくらいの期間、効果が持続しますか?

A. 個人差や病状、治療内容によって異なりますが、がん性疼痛に対する神経ブロックでは、数ヶ月〜半年以上にわたって効果が持続することが多く見られます。効果が薄れてきた場合でも、お体の状態に合わせて再度の施術や薬の調整など、継続的なサポートを行います。

 

Q. 神経ブロックを行っても、抗がん剤治療は継続できますか?

A. はい、継続できます。 神経ブロックで痛みが和らぐことで体力が回復し、食事や睡眠が十分にとれるようになるため、むしろ抗がん剤治療を予定通り進めやすくなる患者様が多くいらっしゃいます。

 

Q. 施術後、日常生活に何か影響(制限)はありますか?

A. 施術当日〜翌日は状態観察のため安静にしていただきますが、経過が良好であれば退院後はこれまで通りの日常生活にお戻りいただけます。 痛みが和らぐことで、お散歩や趣味、ご家族との外出など、やりたかった活動を再開される方も多くいらっしゃいます。

緩和IVR

緩和IVRとは

画像下治療(Interventional Radiology)のうち、特にがん患者の痛みや症状を和らげることを目的とした治療法です。

即効性(すぐに効果が出る)と低侵襲(身体への負担が少ない)の治療です。

 

おおむね数日~1週間程度の短期入院となることが多いです。

主な治療

①難治性腹水

がんが進行し、腹膜に転移すると、腹水というおなかに水がたまることがあります。

通常の治療として、腹水穿刺という方法があります。

しかし抜いても抜いてもすぐに溜ってしまい、おなかが張って食事がとれなかったり、歩くこともしんどくなったりすることがあります(難治性腹水)。

 

腹腔静脈シャントを留置する手術を行うと、その症状が改善することがあります。

右図のように、腹水がたまっているおなかのスペース(腹腔)と心臓の手前にある太い静脈(上大静脈)を、一方向にしか流れないチューブでつなぎ、腹水を静脈側に流します。

②下腿浮腫

がん患者さんは足がむくむことが多いです。

その原因の一つに、「悪性下大静脈症候群」という病態があります。

 

「悪性下大静脈症候群」とは、 進行した悪性腫瘍が下大静脈を圧迫したり、浸潤したりすることで血流が妨げられる状態をいいます。

 

胃がんや肝臓がん、乳がんなどさまざまながんが原因となり得ます。

 

カテーテルを用いて、狭窄した下大静脈にステントを留置することで血流を改善し、むくみが改善することがあります。

(右図はイメージです)

③経皮経食道胃管挿入術(PTEG)

がんが腹膜に広がる「腹膜播種(がん性腹膜炎)」などによって腸がつまると、胃や腸の中に消化液や食べ物がたまり、吐き気、嘔吐、お腹の張りや痛みなどのつらい症状が起こることがあります。

がんによる腸閉塞(イレウス)では、まず鼻から胃や腸へチューブを入れて、たまった内容物を排出することがあります。しかし、鼻からのチューブを長期間留置すると、鼻やのどの違和感などが負担になることがあります。

PTEGでは鼻ではなく首からチューブを留置するため、長期間のドレナージが必要な場合に、経鼻チューブによる負担を軽減できる可能性があります。 また、腹水が多い場合や胃の手術後など、胃ろう(PEG)をつくることが難しい患者さんでも選択できることがあります。

受診依頼・相談方法

当院に通院中・入院中の患者さん・ご家族で受診希望の場合

 主治医、担当看護師、または緩和ケア外来へお気軽にご相談ください。

 

他の医療機関に通院中の患者さん・ご家族で受診希望の場合

 現在かかりつけの主治医にご相談いただき、地域連携経由で緩和ケア外来の予約をお取りください。

 

医療機関からの紹介の場合

 地域連携経由で緩和ケア外来の予約をお取りください

 

地域医療連携室のご案内

 

 

神経ブロック・緩和IVRについてのご相談がある場合(患者さん・ご家族・医療関係者)

 がん相談支援センターにご相談ください。

 

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