尿路結石とは?

尿路にできる結石を尿路結石と言います。
結石は腎臓で形成され、移動すると尿管へ入り込みます。尿管を膀胱へ向かって動くときに強い痛みが起こります。腎結石・膀胱結石は痛まない事もありますが、尿管結石はたいへん強い痛みがあります。

どのくらいの日本人が尿路結石にかかるのでしょう?

尿路結石症の生涯罹患率
(一生の間に一度は尿路結石症に罹患する率)
男:9.0% (11人に1人)
女:3.8% (26人に1人)


性差
男/女=2.5/1


年齢別罹患率
20歳以降に急激に増加
男性:30~60歳代、女性:50~60歳代にピーク

尿路結石症はどのような経過をたどりますか?

自然に結石が体外に出るのは
症候性腎結石の約70%
尿管結石の約60%
長径8mm以下の結石は自然排石する可能性が高い


5年再発率(5年以内にまた結石ができる率)
40~50%

どのような治療がありますか?

痛みの強いときは鎮痛の座薬などで痛みを軽くします。尿管のなかで結石が動かなくなると痛みも止まります。小さい結石は自然に体から排出することを期待して、水分をとったり積極的な運動をしたりします。結石が動き出すとまた痛みが出ます。腎臓の働きがなくなると痛みも出なくなりますので、痛みがなくなったから治ったと自分で判断しないように気をつけましょう。痛みがあるうちは、腎臓は働いていますので、かえって安心です。自然に出ない結石や、腎臓の働きが悪くなってきたときは積極的な治療が必要になります。先ず行われる治療は体外衝撃波結石破砕術(ESWL)で、体外より衝撃波を結石に照射し、自然に出る大きさまで砕きます。結石を消滅させるのではなく、細かく砕く治療ですので、治療後は積極的な水分摂取や排石運動が必要です。
体外衝撃波結石破砕術でも破砕できない結石は内視鏡手術、開腹手術が必要になることもあります。
再発の多い病気ですので結石を破砕するだけでなく、予防法も考えた治療が必要です。

当院では最新式の尿路結石破砕装置で治療を行います。ほとんどは日帰りでの治療ができますが、結石によっては入院治療が必要なこともあります。破砕困難な結石には内視鏡的治療が必要になります。
リソスコープ(Lithoskop)
シーメンス社(ドイツ)

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